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森と里のつながるマルシェ

土に根ざした暮らしを見つめ直すオーガニックマルシェです(開催場所:栃木県茂木町)

出店者紹介 大町翁のわらじ実演販売(茂木町)

マルシェ当日は茂木町にお住まいの大町さん(82歳)が、わらじの実演販売をしてくれます。

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写真上段から、草履(ぞうり)、足半(あしなか)、草鞋(わらじ)。
現代ではあまり必要とされなくなった技術が、マルシェ当日、茂木の八雲神社の境内に甦ります。


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前回のマルシェにご出店頂いた大町さん。
雨にもかかわらず、藁草履作りに大人も子供も夢中でした。


そもそも大町さんとの出会いは、昨年の6月に初開催された森と里のつながるマルシェに始まります。予想以上の来場者に恵まれ大盛況で幕を閉じ、感動の余韻に浸っていた時に鳴った1本の電話。そのお相手が大町さんでした。

「今日のマルシェ、地元の人は何人来たのか?」
「俺の知り合いは3人しかいなかった。」
「周囲の住民は冷ややかな目で見てるぞ。」

ご自身の体験談を交えながら、辛辣なご意見を頂くうちに、
「この御仁は一体何が言いたいのだろうか?」
実行委員のメンバーと1年の期間を要して作り上げてきたマルシェを否定されているようで、徐々に自分の感情が高まっていたのだと思います。「遊びでやってもらって欲しくない」との一言に、感情をコントロールする糸が切れてしまいました。「遊びでやっているわけじゃないですよ!!」気付けば御仁を相手に大声を張り上げている自分。ふと我に返り、これは我々実行委員が、如何に地元の人達と繋がって行けるかどうかの課題を突き付けられているのではないかと悟り、すかさず住所と連絡先を伺い、後日に訪問する機会を頂きました。

大町さんのお宅は、茂木町でも秘境と言われている山中にありました。電話での失礼も気にせず、笑顔で迎え入れてくれたご夫婦。そして、そこには、草履(ぞうり)、足半(あしなか)、草鞋(わらじ)等、我々のコンセプトにもある、昔から受け継がれてきた文化や暮らし、変わりゆく世の中にあって変わらずにある「本当に大切なもの」がひっそりと息づいていました。
そして、自分には予想もつかなかった大町さんの歴史が・・・。

昭和20年代からオーサワジャパンの創始者、桜沢 如一(さくらざわ ゆきかず)氏の著書を読み漁り、オーガニックという言葉どころか、有機農研さえもなかった時代から玄米菜食を実践してきた御仁です。お宅には戦後の桜沢氏の貴重な著書が山積み、時代の流れを感じさせます。まさしく、茂木の、いや、日本のオーガニック界の先駆者と言っても過言ではありません。

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高度経済成長とともにインスタント食品の市場が拡大する中、ひたむきに「正食」を実践されてきた大町さん。周囲からは白い目で見られた時期もあったと思います。あの時の電話は親心から心配してくれたのだと分かった時、心の底から嬉しくなりました。

このようなご縁から、大町さんとのお付き合いが始まりました。今回も大町さんには実演販売して頂く予定です。当日は、素敵な笑顔とともに皆様を迎え入れてくれると思います。
茂木町では、数日前からホタルが飛び交い始めました。今年は、お子様と一緒に藁草履を履いて、茂木町にホタル観賞に来られるのも一興かもしれません。是非ともお立ち寄りください。

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森と里のつながるマルシェは、世代間、地域間の垣根を越えて、これからも進化していきます。

文責 実行委員 野原典彦