茂木町と葉たばこの昔話 【写真展を開催するにあたって】
かつて葉たばこ産業は、この町を育み、人々の生活の基盤でした。
多くの農家で葉たばこ用の乾燥場があり、家の中に何段にも干すところもあったそうで、
少しでも多くの作付をするためにほとんどの畑が利用されていました。
もちろん、肥料の腐葉土を作るため、落ち葉を山からかき集めるなどしながら里山が維持されてきた訳です。
現在は、そのJTの腐葉土工場は茂木町有機物リサイクルセンター美土里館となり、
落ち葉を集めのプロフェッショナルの農家さん達の供給もあって、
茂木町の土着の菌を循環し続けられています。
それでも、手がつけられない森林は篠竹が生い茂り、たばこ農家のいなくなった茂木町の畑は
森と里の境目が分からなくなってきています。
人と自然が共生していた時代から守ってきてくれた先人たちがいたからこそ、素敵な里山が残ってきました。
新しい世代がその時代を知り、気付くことで、初めて守り繋いでいける、そこに本当に大切なものがあるのではないかと思います。
今回、マルシェ当日限定で、八雲神社の参宝殿にて、茂木町の昭和30年頃の葉たばこ写真展を行います。
そこには当時の人々の生きる姿が写し出されています。
その時代の人と写真をとおして、つながってみませんか?