森と里のつながるマルシェ

土に根ざした暮らしを見つめ直すオーガニックマルシェです(開催場所:栃木県茂木町)

【森里インタビュー】「ポンッ」から広がれ!八雲神社小堀さんの想い【2021秋編②】

森里マルシェインタビュー企画2021秋編第2弾。今回は茂木町の中心地八雲神社宮司を務めている傍ら、自らお米やサツマイモを栽培する一面も持つ小堀真洋さんである。
すっかり秋となった10月のある日、私は八雲神社に向かった。小堀さんは、マルシェの実行委員長でもある松原さんと共にポン菓子作りのテストをするという。私もそこに同行させてもらった。

宮司さんがポン菓子を。新たな挑戦

神社の宮司でもある小堀さんがポン菓子を作るきっかけはこのマルシェだった。里山のお米を盛り上げたい。無農薬で作られた町内の安全なお米をみんなに楽しく食べてもらいたい。マルシェの実行委員のあいだで挙がった意見に小堀さんが動いた。自ら栽培したお米や仲間で作ったお米を使ってポン菓子を作ることにしたのだ。「ポン菓子を作ると地元のおじいちゃん、おばあちゃんの励みになるんですよ。孫たちが喜んでくれるし。」「無農薬のお米で作れば、地域の人々のためにも、マルシェとしてもいいんじゃないかって。」小堀さんと松原さんの会話が弾む。

f:id:morimaru2014:20211016130539j:plain
小堀さん(写真左)と松原さん(写真右)

ポン菓子から広がる会話

ポン菓子を作る機械のメンテナンスを済ませ、試しにと奉納されたあとの玄米を機械に1升入れる。しばらくすると、急に音が鳴り始めた。「行きますよー!」近隣の人に大きな音が鳴る合図を送る。そして、専用の道具で思いっきり叩くと・・・
「ポンッ!!!」
破裂音が境内に響き渡った。香ばしい匂いと共に大量のポン菓子が姿を見せた。勢いのあまり、ポン菓子は籠からあふれ出した。出来上がったばかりの温かいポン菓子をいただくと鼻から玄米のいい匂いが通る。砂糖をまぶしていなくてもおいしい。栄養満点の素材の味を生かしたポン菓子の出来上がりだ。
f:id:morimaru2014:20211016130646j:plain
取材を続けていると参道を進む家族が、何をしているんだろうか、とこちらに目を向ける。「こんにちは」と挨拶を交わしたあと「ポン菓子いかがですか」と松原さんが勧める。「ポン菓子懐かしい~!子供のころ叩かせてもらったことがあるんです!」「近所でよくポン菓子やってました!」と参拝者のお父さん、お母さんが思い出を語る。そして「どちらから参られたのですか?」と小堀さんが話しかけたり、「茂木町内でおすすめの場所ありますか?」と参拝者がたずねたり、ポン菓子をきっかけに会話がどんどん広がっていく。

宮司として。小堀さんの想い

コロナウイルスが流行し、現在では八雲神社でのお祭りのようなマルシェの開催が困難になってしまった。本来であれば新米の収穫が始まったこの時期、八雲神社境内で開催される森と里のつながるマルシェでもポン菓子がふるまわれるはずだった。お母さん世代の中にはポン菓子の熱烈なファンもいるんだとか。「コロナが流行る前までは、マルシェの日以外でも秋や冬の時期は毎月やるんです。案内もして。案内を見てきてくれたり参拝しに来てくれた人たちも立ち止まってくれる」ポン菓子が人と人をつなげる役割となっていたのだ。さらに小堀さんは続ける。「もともと茂木に住んでいる方々と実行委員が交流できる機会になればいいな。マルシェの人々や移住してきてこれからという人が知り合いを作ってたまにはマルシェで買い物しようかなって、広がる場になってくれればいいなと思っています。」小堀さんはこう語ったが、全てがうまくいっている訳でもない。マルシェの実行委員の人々は農家や公務員など生業の傍ら実行委員を務めている。それ故、思うようにいかないことも多々あったそう。「でもゆっくりやっていこうかな、って思っています。」と小堀さんは前を向く。
f:id:morimaru2014:20211016130704j:plain
人と人との交流の場としてマルシェを。八雲神社を。小堀さんの挑戦は続く。

(文・写真:山田)

★オンラインマルシェ開催期間:10/23(土)~11/7(日)・発送:11/12(金)を予定
morisato-m.jimdofree.com

森と里のつながるマルシェHP
morisato-m.jimdofree.com


★各種SNSでも案内を行っております!
よろしければぜひチェックしてくださいね。
Twitter
twitter.com

Instagram
https://www.instagram.com/morisato2020/?hl=ja