森と里のつながるマルシェ

土に根ざした暮らしを見つめ直すオーガニックマルシェです(開催場所:栃木県茂木町)

【森里インタビュー】茂木の地で原木シイタケと森を護る 「農園ソワーズ」堀江さん【2021秋編④】

森里インタビュー2021秋編4弾。今回はしいたけの原木栽培をおこなっている「農園ソワーズ」の堀江修平さんだ。かつて茂木はシイタケの産地だったが生産者の減少にともない窮地に立たされている。両親から受け継ぎ栽培を行っている彼はどのような想いをもっているのだろうか。

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堀江修平さん
原木シイタケの現場、覗いてみた

10月某日、私たちは堀江さんのもとにお邪魔した。オレンジのつなぎ、明るい笑顔で登場した堀江さん。「いや~インタビュー受けるの初めてで…何を話したらいいのか悩むね」照れ笑いの堀江さん。明るい雰囲気で私たちを和ませてくれた。

早速原木シイタケの圃場を見せていただいた。広い畑を抜けた先。針葉樹の林の中にシイタケの原木が大量に立ちならぶ。空気がよく通り、明るすぎず暗すぎずのこの場所はシイタケにとって最適の空間だ。「一つの圃場につき毎年5千から6千くらい増やしていっています。大体5年くらいとれる。今はまだないけれど…今月伐採予定です。1・2月には種ゴマをいれます」
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茂木との縁

オンラインマルシェには初の出店だが、以前は森里マルシェ実行委員として関わっていた。出品の決め手となったのは、実行委員との縁とシイタケ、茂木への想いだった。「シイタケのおいしさを食べてもらって知ってほしい。すごく美味しいから。けれどなかなか手に取ってもらう機会がなくて」私たちが原木シイタケを目にする機会は少ない。スーパーにあったとしてもいつも端の方だ。「どうにかしなきゃ、と思っていました。そこに実行委員で関わっていた時の縁で(実行委員の)中村さんから声がかかって」原木シイタケ起死回生の一手。
茂木の地で行っていくには訳がある。

窮地に立たされるシイタケ

「昔、茂木はシイタケの産地だったけど、だんだん農家さんが減ってしまって。農家さんが減れば山を管理する人がいなくなってしまうので、山がどんどん荒れてしまう。」特別に堀江さんが管理する山にも立ち寄らせていただいた。草木が生い茂り、登るには一苦労の山。生産が盛んであれば荒れなかったであろう山。シイタケを作ることは森を護るということでもある。

出荷先のメインは市場だ。だが東日本大震災で大きな影響を受けたという。「シイタケは放射線を吸いやすいと言われていて。出荷できない時期もありました」シイタケの選別場もストップした。「生産者が自分たちでシイタケの選別をするとなるとうまくいかない。シイタケは時間が経つとどんどん悪くなってしまう。そうなると値段も安くなってしまう」悪循環が生まれていた。出荷が再開しても、厳しい放射線基準値が設けられ林業センターでの検査が必要となった。木1本でもアウトだと山全体がアウトになってしまう。

「カッコいい景色」・・・ 楽しみながら護る

それでも堀江さんはシイタケの栽培に取り組む。「木が並んでいるのってカッコよくないですか?きれいな景色を護っていきたいし…森を護ることは地球を護ることだと思います。」
屈託のない笑顔で語る。「将来はワークショップもやってみたいですね。木を切るのって楽しいから。楽しみながらやっていけたらいいなと思っています」
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茂木のシイタケの現状は正直明るいと言い切れない部分がある。けれど、それでも、堀江さん想い描く未来は明るい。
(文・構成:菊池 写真:山田)

★オンラインマルシェ開催期間:10/23(土)~11/7(日)・発送:11/12(金)を予定
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