森と里のつながるマルシェ

土に根ざした暮らしを見つめ直すオーガニックマルシェです(開催場所:栃木県茂木町)

【森里座談会】茂木で”暮らす” ということ。【2022夏①】

オンラインマルシェ恒例の森里インタビュー企画。今回は少し趣向を変えて、実行委員の皆さんと座談会を行いました。茂木のいいところや移住してきての感想オンラインショップやってみて等々…複数回に分けてお届けします。今回はその第1弾です。


座談会参加の皆さん
町井さん 小堀さん 松原さん(空土ファーム) 沓掛さん 高松さん ※本文中敬称略
宇大生

茂木のここが好き。

小堀(以下、小) 年順に行きますか…町井さんからどうですか?
松原(以下、松) 改めて茂木のいいところを
町井(以下、町) みつばちの関係で言うと、茂木は真ん中に川が流れているでしょ。あとは、山があるから、田んぼが小さい。中山間地域で。田んぼに農薬を撒いたとしても、(田んぼが)ちっちゃいから量も少ないし、ミツバチにそんなに影響がないんですよね。
松 町井さんには、今ミツバチが乗り移ってますから(笑)
町 いま世界的に問題になっているのはCCDと言って、ミツバチが大量に失踪していなくなっちゃう。昨日まで元気でいたのに、巣箱に一匹もいないということが世界で問題になってる。 で、最近分かってきたのは農薬の中でもネオニコチノイド系の農薬の6種類が方向感覚をなくしてしまう。帰ってこれない。そういうことが起きている。いずれ日本もそういった農薬の規制が出てくるのかなと思っている。茂木は田んぼが大きくないので暮らしやすい。
松 みつばちがね
町 ということは人間も暮らしやすくて結構、集まってくるのかなと。茂木はいいとこなんですよ。
松 町井さんはミツバチの会などもやられていて…茂木にはミツバチを飼いたいという人も集まってきているんですか?
町 茂木町が事務局になって、茂木ミツバチの会といって最初20人くらいで始まった。今は大体150人くらい。みつばちの本は売ってるんだけど、案外正しいことは書いているものってないんだよね。茨城などで講師などもして。
自然環境というテーマで始めた部分も多い。いいことだなと思う。茂木は町長が一生懸命取り組んでくれている。茂木町自体がそういう意識をもってやってくれてるから、環境的にはよくなりつつあるのかなと。
宇大生(以下、宇) 町井さんのみつばちトークだけで1本かけそうです(笑)

町井さん

茂木と移住と

小 町井さんはずーっと茂木に住んでるんですか?
町 茂木生まれで、定年退職は県警で。昔は警察署の管内に住まなきゃならなかったので(茂木からではなく)家から通ってました。
小 じゃあお子さんなんかもあっちこっちに(引っ越して)
町 昔は消防団が手伝ってくれて。今はそうは出来ないから単身で体だけ行くということも。
小 じゃあ町井さん、外から見た茂木とかよくわかるんじゃないですか?
町 人情味がある。人情味があるけど、田舎の人は他から来た人を案外警戒する。 馴染んじゃうと大丈夫。
松 それはあるかもしれないね。集落によってもね。比較的受け入れやすい集落とそうじゃないところがあると。たまたま自分のいる林地区は、入ったときに集落のキーパーソンの人が、農林課に居た時で入りやすい雰囲気だったね。沓掛さんはどうなんですか?
沓掛(以下、沓) 自分はたまたまラッキー、というか恵まれていて、茂木に直接住むんじゃなくて、最初家が見つからなくて。茂木で最初はバイトとかさせてもらえないかなと思って、農林課に確認したら、イチゴ農家でバイト募集しているところがあるからそこ行ってみたらどうかと言われて。で、そこで真面目にやっていて、農林課さんの方から「沓掛さんみたいに真面目に働いていれば紹介しやすい」と言われて。紹介してもらえたところに行ったら温かく受け入れてもらえた。イチゴ農家さんも集落のことを良く知っていて、「お前の入ったところはいいところだぞ」と。
小 上菅又...市貝町との境目くらいですね。

小堀さん
松原さん

松 うちも入ったとき集落の組内にお伺いをしたらしいんですよね。「こういう人が入ろうとしている、みなさんどうですか?」って。
宇 おお…
松  後から聞いたら、一人でも反対したら、ダメって言おうとしてたって。
宇 それは家とかもなにも決まってない状態のときですか?
松 大家さんが集落の方に自分のプロフィールを出してて。そこに入ってくるということで。だから、ちょっと閉鎖的なところもあるのかなと。
町 空き家入りたいって言われてOK、でも今度の地区の集まりでOKとってからじゃないとということはね。
沓 ちょっと裏話をしますと、何回か住む家の候補を紹介してもらって。そこは結局住まなかったけれど、家の大家さんに来てもらって案内とかしてもらって。…今の菅又にきまって集落の人に言われたことは、「お前はじつは身辺調査されてたんだぞ」と言われて。でも逆によかったのは、そこで私は危険人物じゃないと(分かってもらえた)。だから、入った集落の人たちも「こいつは危ない奴じゃない」となったらしんですよね。
小 そういう時代だったんですよね。いい話なのか、悪い話なのか。
松 ちょっと集落とうまくいかないとすぐ出て行ってしまうことが多かったというのも、農林課から聞いていて。なんで、ちょっとまあ、ウェルカムな感じでなくて、慎重にやっていた。当時はね。でも、徐々に変わってきてて。比較的住みたいという人も増えてきていて。移住センターとか(相談する人も)、流れが変わってきている。新規移住者の人が新規移住者の人を呼んでくる、みたいな。月nocoさんとかも発信していて、流れが変わってきてる。
小 その点でいうと「森と里のつながるマルシェ」は役に立っているんですよね。
松 やったときに、だって、ねぇ、問い合わせが役場に来たんですよね。「住みたいんですけど」って。
小 新規移住者の方が楽しくやっているのを見てね。だから、実は茂木、ここ3‐4年は物件が足りてない。
松 「あいうえお」のお母さんたちも、引っ越してきたいんだけど、ないんだよね空き家。
>

沓掛さん

高松さん
茂木で暮らす、ということ

町 空き家っていってもね、家財道具がいっぱいある家もある。「そこの部屋は適当にやってくれぇ」なんて言って、「これどうすっかなぁ」って人もいるし。最近聞いたのは、部屋見つけて、そこへ住むことになって、周りに挨拶しなきゃいけないかなぁと思って、大家さんに挨拶しに行ったら「気ぃ遣わなくていいよぉ。めんどくさくなっから。そのうち馴染むから」と言われたというの聞いた。かえって現代的な考え方だなと。あっちこっち挨拶は大変だもん。
松 だから入ったときはしょっちゅう「こんにちは~」って。軽トラ乗りながら(笑)
高松(以下、高) 数年前、茂木町内に引っ越してきた方がいるんですけど、町内でそういった話し合いはありませんでした。「引っ越しました」って挨拶に来て初めて知った、って感じでした。
松 町中にも来てますよね。

小 長閑に見えるのは、地元の人たちがきちんと管理しているからなんですよね。それがないと荒んでしまって、草ボーボーとか。そういう面では、みんなで作ったルールを守ってるから、そういう風に見えてんですよね。だから、入ってくる人が「こういうのちょっとヤダ」とか「こんなの勝手にさせてくれ」ってなっちゃうとそういうわけにはいかないですよね。
松 比較的農地を借りている我々は集落との付き合いも深かったりして。そうすると、それも含めて集落との付き合いとか、草刈りを一緒にやるとか、お葬式を一緒にやるとか。棺桶を担いだこともある。集落の組内でやるんだけど。さすがに簡素化が進んで、若い人もいないから。
町 コロナになってからほとんど葬儀場になっちゃったね。穴掘りしていて、骨が出てくると、年寄りは「これは10年前に亡くなった〇〇さんだ」って
松 久しぶり~みたいな(笑)
高 茂木生まれだけど経験がないですね。
松 だからまぁ、そのきちんと「ここで付き合ってくぞ」っていう気持ちがあればやってけるんだと思うですよね。
小 そうですよね
松 それで、そういうのを疎まないでっていうかちゃんと受け入れられてる、もしくは古くからのそういうのを大事だなって(思える人は)受け入れられやすいのかなって。家で子供が生まれるとみんなで喜んでくれるし。「〇年振り!」みたいな(笑)

今回はここまで。次回もお楽しみに!

★オンラインマルシェ開催期間:6/25(土)~7/10(日)・発送:7/15(金)
morisato-m.jimdofree.com


★森と里のつながるマルシェHP
morisato-m.jimdofree.com


★各種SNSでも案内を行っております!
よろしければぜひチェックしてくださいね。

Twitter

森と里のつながるマルシェ (@morisato2014) | Twitter

Instagram
www.instagram.com